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金沢(橋場町): 天金(天麩羅専門店)

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県外からお客さまを迎えて日中は農家さん巡り、薄暗くなる夕方まで色んな箇所に足を運び、
夜は天麩羅専門店の天金(てんかね)さんで夕食をご一緒させていただきました。

天金さんは金沢が誇る老舗料亭 金城樓が営む天麩羅専門店、本館の横に隣接した場所にひっそりと佇んでいます。

金城樓さんと言えば昔から住み慣れた実家の近所にあり、私にとってはごく身近に存在していた料亭旅館。
とは言っても今まで近所であるが故、上司や先生方をタクシー代わりにお連れする役目が多かったなぁ、と。

現在もそこに住んでいるので、近くにありながらずっと今まで縁がなかった金城樓さん。
今回は本館ではありませんが、昔から知ってる宝物をようやく覗ける様なじわっとした嬉しさがありました。

店内は窓から日本庭園を望むことが出来るカウンター7席のみの落ち着いた空間。
夜だったので庭園の灯篭がライトアップされぼんやりとした灯りが暖かく浮かびあがっていた。
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鯛の昆布締めと素麺南瓜、蛸の煮物と長芋の葛よせにカラスミ、葉っぱと揚げのお浸し

天金の料理長さんは本館の元副料理長だった方、自ら厳選した地魚や加賀野菜など新鮮な旬の素材を
目の前で衣液にくぐらせて鍋に入れ一つ一つ丁寧に揚げていく天麩羅と、
季節感溢れる八寸などには料亭の技が組み込まれており、目でも味でも楽しむことができます。
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天麩羅はその都度、お勧めの食べ方を教えてくれて、
彩り豊かな九谷焼の器と共に岩塩、天つゆ、レモン、たっぷりの甘めの大根おろしが用意されていました。

まずスタートは車海老の頭2つ、頭の部分は小さいけれど旨みが凝縮して含まれてるんですよね。
軽い頭の部分をサックリと塩でいただきました、カリカリで香ばしい。
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車海老の胴体部分が2つ、1つは塩・1つは天つゆで、歯ごたえとほんのりと海老の甘みを感じる逸品。
油は素材の風味を際立たせる為、香りの控えめな太白胡麻油を使用しているそうです。
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銀杏の葉と共にほっこりとした食感の栗と銀杏
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県内を代表する松茸の産地、珠洲産の松茸
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七尾産のめごち
あまりメゴチにはお目にかかったことがないのですが、キスに比べてきめ細やかでしっかりしている印象。
でも淡泊な風味も持ち合わせていてお魚の旨みが広がっていくような感じです。
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僅かにサクリとした食感が残った蕪
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金時草とくちこ、一枚そのままの金時草の天麩羅ならよく見かけますが、
細かく刻まれた金時草は繊細な口当たりで中から濃厚なくちこが顔を出す、これはたまらない。
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下仁田葱を塩と味噌の2種類、サクッとした衣の下は瑞々しさが残った甘い葱の食感
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柳鰆と松茸のお吸い物は上品で澄んだ出汁に松茸がたっぷり、香りも味も風味豊か。
鮮やかな菊がまた綺麗です。
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大聖寺の天然鮎 鮎の骨せんべいと一緒に、器に鮎のうるかが添えてありそれを付けて食べます。
うるかは鮎の塩辛で色から内臓のみの苦うるかでしょうか、熟成された様な深い味わい。
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輪島の甘鯛と鱗、ほっくりとした白身にカリカリの鱗がいい歯触り。
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加賀蓮根の団子に雲丹、ほんのり甘いもちもちとした加賀蓮根の団子に雲丹と贅沢な1品。
お出汁がまた美味しい。
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長崎産の穴子、薄い衣に包まれた穴子はふわふわで骨を感じさせず、とても上品な味。
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食事は天丼、天茶、白ごはんの中から選択できます。

ここまでで相当にお腹が膨れてしまった私はごはんを遠慮しようと思ったのですが、
もし残したら代わりに食べるという同行者の有り難い申し出に「天丼」を選択。

大葉が混ざったかき揚げはサックサクで甘めのタレが抜群に美味しく頼んでよかった。
最後に画像はありませんがデザートにアイス。

雨降る日曜の夜の団体客は私たちだけだったので、静けさの中にも和みムードが漂い、
一つ一つが拘って選ばれた食材たちの旨みや甘みが伝わってくる繊細で軽やかな美味しい天麩羅と
金沢らしい情緒溢れる雰囲気にお客様も大満足だったよう、そして私も同じ気持ち。

天金さんは自宅から近いこともあったけど、ここは浅野川のほとりに立ち並ぶロケーションで東山界隈もすぐ傍。
夕食の後は小雨の降る中、夜の東山界隈を散策へと向いました。
昼間との賑わいと違って観光客は殆どおらずシンとしていて、
独特なしっとりした趣きを堪能しておられたようで、いい金沢案内が出来たかな?と笑顔でお別れした夜でした。


by sukatan_queen55 | 2017-10-28 22:00 | 石川(金沢) | Comments(0)
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